監督、エンジニアから見るドライバーについてチーム、スタッフの雰囲気についてお二人のチームでの役割とレースウィーク以外での活動を教えてください。お2人から見たお互いの印象について シャーはある程度感じます。今年の第1戦は雨天の中で行われ、23号車が優勝しました。そのレースは3号車も2位でしたが、やはりハンデのない第1戦かつ雨天だったので優勝という結果が欲しかったですし、悔しかったです。その後、第4戦も雨天の中で行われ、予選4位スタートの中で路面コンディションとタイヤが合って優勝することができ、ホッとした記憶があります。島田キャラが違うタイプと言えば違うタイプですが、2人とも冷静なタイプだと思います。千代選手はただ〝速い〟だけでなくレース中に我々と一緒に作戦を組み立てられる、そういった部分が長けています。彼はレース中、作戦を相談しながら走ってくれるので、こちらもレース中に作戦を変えていける。最近は持ち込めるタイヤの本数が限られていたり、天候も酷暑や台風など不安定で読めないこともあり、実際にサーキットを走ってみないと分からないことが多い中で、ドライバーと作戦を相談できるのは大変ありがたい。SUPERGTの選手の中ではスペシャルな存在だと思います。高星選手は一見飄々としたタイプに見えますが、常に色々なことを考えている選手だと思います。昨年は予選でなかなか上にいけないシーズンでしたが、今シーズンはQ1で結果を残し、速さが増してきたドライバーだと思います。実際に第8戦のもてぎ(モビリティリゾートもてぎ)ではQ1をどちらに任せるか悩みましたが、今シーズンの彼の速さに賭けました。Q1では素晴らしい走りをしてくれたと思います。最後は悔しい思いをしたと思うので、来年はもっと頑張ってくれると思っています。根岸千代選手はとにかく粘る選手、順位をあげてくれる選手という印象があります。高星選手はF3時代から一緒にやっていて個人的にはよく分かっている選手です。今年は高星選手の中でのリミッターを外した印象があって、成長したシーズンだったと思います。高星選手は決勝レースで長く走ることが多く、ファンの皆様の中にはいつも抜かれているイメージを持っている方もいるかと思います。ただ決してそんなことはなく、今シーズンは速さで結果を残したと思います。シーズン優勝の懸かった第8戦では2人ともプレッシャーの中よく頑張ってくれました。島田23号車が由緒正しき校風に対し、3号車は自由にやらせていただいています。チームとして目指すところ、ゴールは一緒だと思いますし、あえてまとめようとせずに進めていました。(レース中に)モニターの上にチーム名が表示されれば、チームは自然といい方向、いい雰囲気になると思っています。根岸他チームから見ると楽しそうに、ニコニコやっている雰囲気があると思います。「自分が楽しんでいないのに、お客様を楽しませることはできない」との思いから、楽しみながらやることを念頭においています。またチームにはいろんな世代のメンバーがいるので、若い子が何も言えないというような雰囲気は避けたいと思っています。結果さえ出ればみんな付いてくると思うので、なんでも言い合えるようにしています。大の大人が好きなクルマを走らせて勝負できるなんて素晴らしい仕事だと思います。島田私はチーム全体を見る立場として戦略をメインに担当しています。レース後は自チームと他チームのタイムベースを見ながら、「このタイミングの方がよかったかな」「(他チームの)作戦は良かったな」などと振り返り、次のレースへの作戦を考えます。他にはハンデや次のレースの走行距離、テスト結果を基にタイヤメーカーと調整を行い、レースに適したタイヤを何種類か用意して頂いています。そうした業務を通して如何に1ポイントでも多く、ポイントを積み上げられるかを考えています。根岸私は走行データを見ながらセットアップや仕様を決めて、レースウィーク中のタイヤの使い方や予選Q1、Q2を誰にするのかを決めています。またそうした中でメカニックチームともコミュニケーションを取るように意識しています。島田人を叱るということができる人間だと思います。叱ると言っても一方的に叱るのではなく、相手の意見を聞きながら「ここはダメだ」という部分を相手に時間をかけて伝えられる。コミュニケーションを根気強く取るタイプだと思います。こういった部分は自分も見習いたいし、非常に信頼ができる人物だと思っています。根岸経験豊富で頼りになる人物だと思います。エンジニアとしての実績もあり、監督なりの考えがある中で自由にやらせてくれる。本当にありがたいです。また数字できちんと理論立てて説明してくれるので雰囲気ではなく、わかりやすいので本当に助かります。3号車NiterraMOTULZの強さ、NDDP RACINGのチームワークの源を島田監督、根岸チーフエンジニアとのインタビューを通して改めて知ることができました。今シーズン3号車NiterraMOTUL Zを応援してくださり、本当にありがとうございました!NITTOKU NEWS07根岸チーフエンジニア島田監督、根岸チーフエンジニアお忙しいところお時間いただき、ありがとうございました!千代選手、高星選手と協議する島田監督スパーキーが取材!島田監督、根岸エンジニアにインタビューinterview
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