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プラグの正しい取り付け方
スパークプラグの取り付けには十分ご注意ください。
特に締付トルクは過剰でも不足でも、スパークプラグやエンジンに不具合を生じさせるおそれがありますので、
下記の注意を守ってください。
正しいプラグレンチを選択してください。
エンジンによってはプラグホールが狭く、プラグレンチがプラグの六角部に正常に嵌らず、締め付けができない場合があります。
車輌(エンジン)に適したプラグレンチをご使用ください。
正しい締付トルクでプラグをお取り付けください。
プラグの取り付けはプラグを正しくねじ込み、次にトルクレンチを用いて表1の標準締付トルクで締め付けてください。
また、トルクレンチを用意できない場合は、指先でプラグをねじ込み、ガスケットが取り付け座にあたってからプラグレンチを使って、表2の締付回転角(表1の標準締付トルク内に相当)で締め付けてください。
表1
標準締付トルク
プラグのネジ径 | 締付トルク |
---|---|
φ18mm | 35~40N・m(3.5~4.0kgf・m) |
φ14mm | 25~30N・m(2.5~3.0kgf・m) |
φ12mm | 15~20N・m(1.5~2.0kgf・m) |
φ10mm | 10~12N・m(1.0~1.2kgf・m) |
φ8mm | 8~10N・m(0.8~1.0kgf・m) |
コニカルシートタイプ(ガスケット無しのプラグ)の場合
締付トルク |
---|
10~20N・m(1.0~2.0kgf・m) |
注意
グリース等の潤滑剤、焼付防止剤をネジ部に使用すると、標準締付トルクで締め付けても締め過ぎになるおそれがあります。
潤滑剤、焼付防止剤は使用しないでください。
表2
締付回転角
プラグのネジ径 | 新品ガスケットの場合 | 再使用ガスケットの場合 |
---|---|---|
φ18mm・φ14mm(除く▼の品番) | ||
▼
|
||
φ12mm(除く▼の品番) | ||
▼
|
||
φ10mm(除く▼の品番) | ||
▼1
|
||
▼2
|
||
φ8mm |
コニカルシートタイプ(ガスケット無しのプラグ) |
---|
▼ 銅ガスケットタイプ |
---|
※品番中の○には熱価が入ります。
※▼1、▼2は「スパークプラグ適応品番検索」では▼に統合されています。
プラグレンチサイズ(六角対辺寸法)と適合プラグタイプ
プラグレンチサイズ (六角対辺寸法) | プラグのネジ径 | プラグタイプ |
---|---|---|
23.8mm | PF1/2S | G-27, G-2Z |
20.8mm | φ18.0mm | AB-, A(R)-FS, AP(R)-FS, WR- |
φ14.0mm | B(R/Z)-, B(R)E-, BM-, BP(R)-, BU(R)-, (I/P/Z)GR-, RE-, SD-, XR- |
|
19.0mm | φ14.0mm | BM(R)-A/Y, BPM(R)-A/Y |
18.0mm | φ12.0mm | D(R)-, DP(R)-, J(R)-, (I/P)JR- |
16.0mm | φ14.0mm | B(R)-EF, BP(R)-EF, B(R)-FS, BP(R)-FS, BC(R)-, BCP(R)-, BK(R)-, BKUR-, BM(R)-F, BPM(R)-F, BU(R)-, DF-A, DF-B, DFH-B, HB-, UR-, YR-, (DI/SI/I/P)FR-, (DI/SI/I/P)LFR-, (SI/I/P)ZFR-, (I/P)LZFR-, (I)FER-, (I)ZFER-, (SI/I/P)LFER-, (I/P)TR-, (SI/I/P)LTR-, (I/P)ZTR-, (I/P)LZTR-, IRITOP-, IRIWAY- |
φ12.0mm | DCP(R)-, DCR-, (I/P)KR-, (DI/SI/I/P)LKR-, (I)ZKR-, (DI/SI/I)LZKR-, (I/P)KER-, (I)LKER-, (SI/I )LZKER-, (P)ZKER-, IRIMAC- |
|
φ10.0mm | C(R)-, CM(R)-, CPR-, (DI/SI/SP/I/P/Z)MR-, (SI)LR- |
|
14.0mm | φ12.0mm | DF-H, (DI/SI/I)LKAR-, (DI/SI/I/P)LZKAR-, (SI)LKFR-, (SI)LZKFR-, (SI/I)LNAR-, (SI/I)LZNAR-, (P)ZNAR- |
φ10.0mm | CM-6, MAR-, (DI/SI/I)LMAR-, (SI)LMFR-, (SI)LZMFR- |
|
13.0mm | φ8.0mm | ER- |
プラグレンチサイズ (六角対辺寸法) | プラグのネジ径 | プラグタイプ |
---|---|---|
Bi-Hex 14.0mm | φ12.0mm | (SI/I/P)LZKBR-, (SI)ZKBR-, (SI/I)LKGR-, (SI)LZKGR- |
※十二角用のソケットが必要です。
プラグ取り付け時のトラブル例
プラグの点検や交換の際、締め付け過ぎや締め付け不足、または斜めに挿入したために、各部を損傷したりすることがあります。
1プラグ取り付け時のトラブル例
原 因 | プラグの締め付け過ぎ | プラグの締め付け不足 | プラグの脱着時のプラグレンチの傾き・滑り | プラグ取り付け時の 斜め挿入 |
|
---|---|---|---|---|---|
不具合 内容 |
〈主体金具のネジ切れ〉 ![]() |
〈振動によるプラグの破損〉 ![]() |
〈絶縁体頭部の割れ〉 ![]() |
〈レンチの悪い使用例〉 ![]() |
〈ネジ山の損傷〉 ![]() |
対 策 | 規定トルク、または回転角で締め付ける。 | 滑りにくい六角タイプのレンチを使用し、 垂直に押しながら回転させる。 |
最初からレンチを使用せず、まず手で取り付ける。 |
2プラグネジを切ってしまった場合のネジの取り外し方法
プラグの取り付け時に、締め付け過ぎにより主体金具のネジ部を切ってしまうことがあります。
このような時、エキストラクター(逆タップ)を使用してシリンダヘッドに残ったネジ部を取り外すことができます。
-
1. エキストラクター(逆タップ)の種類
プラグのネジ径により、使用するエキストラクター(逆タップ)のサイズが異なります。
-
2. 使用方法
シリンダヘッドに残ったプラグネジにエキストラクター(逆タップ)を入れて、プラグを緩める方向(左回り)に強く押し付けながら、ゆっくり回して取り外します。
なお、残ったプラグネジに浸透液を吹き掛けて、しばらく経ってから取り外すと取りやすくなる場合があります。
3エンジン側のネジが損傷した場合
エンジン側のネジが損傷した時は、タップ(ネジを切る工具)を通し、ネジを再生する必要があります。
注意
・ タップは、プラグ専用のものを使用してください。(M14S等の規格があります。)
・タップを使用する際、切削くずが出ます。エンジン内部に入ると、故障の原因となりますので、専門の方へご相談ください。